こんにちは、オリオン歯科鎌ヶ谷クリニックの嘉手納です。
前回に引き続き「歯周病」についてですが、今回は歯周組織検査についてお話したいと思います。
正確な診断のためには、診査・検査は重要です。
歯周組織の状態を正確に把握したいので、オリオン歯科では歯周組織検査は患者さんに時間を多くいただいて検査しています。
目安として、一時間から長くて一時間半はかかります。
<歯周組織検査内容>
1 口腔内写真
2 歯周ポケットの測定
3 歯の揺れ(動揺)
4 出血
5 レントゲン写真(細部)
6 かみ合わせ(模型)
7 細菌検査(自費)
1 口腔内写真
レントゲンでは確認できない歯肉や粘膜の状態など審査することができます。歯の位置、形、傾き、詰め物の状態、歯肉、粘膜等を確認できます。
2 歯周ポケットの測定
歯周ポケットの深さは、歯周病の進行状態を把握するのに重要な検査です。
「ポケットプローブ」という、細い針状の器具で、歯と歯肉の間の溝に少しずつ挿し込んでいき、いきどまったところの深さを測定します。これをプロービングといいます。1歯あたり6ヶ所の深さを測定します。歯周ポケットは、治療により改善されると歯肉はひきしまり浅くなりますが、再発するとまた深くなります。
<歯周ポケットの深さと歯周病の進行度>
・1から2ミリ 健康歯肉:健康な歯肉でも通常1から2ミリぐらいの溝があり、歯肉溝と呼ばれます。
・3から4ミリ 歯肉炎:歯肉が腫れて、歯周ポケットが多少深くなります。
・5ミリ以上 歯周炎(中等度・重度歯周病):歯肉の腫れが大きくなるため、歯周ポケットはさらに深くなります。
3 歯の揺れ(動揺度)
歯周病は歯槽骨の吸収が起こることにより歯が揺れはじめます。
4 出血
ポケット底に炎症があるかどうか調べます。出血があればポケット内に細菌が多く、炎症反応が起こっています。
5 レントゲン写真
歯槽骨の状態を把握するたに撮影します。動揺度の測定でもある程度はわかりますが、どのあたりの骨がどの程度溶けているかといった詳しい情報を得るために撮影します。
6 かみ合わせの検査
一部の歯に過剰に力が加わっていないかなど、バランスを調べます。
7 細菌検査
数種類ある歯周病の原因菌の中で、個人ごとに、どの細菌が原因になっているかを調べるための検査です。特殊なケースを除き、細菌の種類によって治療法が変わるわけではありません。
6・7は必要に応じて検査します。
こんなに検査項目があって大変ですが、歯周病は症状がなく進行しているケースも少なくないので、お口の中が、少しでも気になることがあれば、オリオン歯科までおこしください。